強い重力を持つブラックホール(BH)が周囲にあるガスを吸い込む際、ガスが高温になって発光し、あたかもBHが光っているように見える珍しい現象「アウトバースト」を、京都大などの国際研究チームが望遠鏡で観測することに成功した。7日(英国時間6日)、英科学誌「ネイチャー」電子版に発表された。 チームは昨年6月中旬~7月上旬、BHを持つ星として地球に最も近いとされる「ハクチョウ座V404星」で26年ぶりに発生したアウトバーストを観測。 これまでX線による観測例はあったが、人間の目で分かる可視光のレベルで観測したのは初めてという。 論文の第1著者は京大大学院修士1年の木邑(きむら)真理子さん。京大によると、英ネイチャーに掲載された論文の第1著者が大学院生となるのは珍しいという。木邑さんは「望遠鏡で一般の人でもBHを観測するチャンスがあることが分かった」と話している。 同大学院の上田佳宏准教授(宇宙物理