橋本紡公式blog少しまじめな話です。 今日、つまり二十日に、福島地裁において、いわゆる大野病院事件の判決が下されます。 2004年、福島県立大野病院において、ひとりの妊婦が死亡しました。 赤ちゃんは助かったものの、お母さんは亡くなってしまった。 亡くなった原因は、癒着胎盤という、極めて稀な症例によるものです。 予見することは難しく、多くの産科医にとって、悪夢と言えるでしょう。 お母さんが亡くなってから二年後、出産を担当した加藤医師は福島県警によって逮捕されました。 手錠をかけられ連行する姿はテレビにも流された。 以後、多くの病院が、産科を閉じてしまいました。 逮捕されるリスクを背負ってまで、出産を扱いたくないと考えたのでしょう。 この逮捕には、いくつかの問題があるように思います。 癒着胎盤という難症例であったこと。 検察側の証人が、周産期、つまりお産が専門の医師で