職場の「いじめ」「嫌がらせ」相談は年8万件 「人」という字は、親しき人同士が寄り添っている姿をかたどった象形文字です。 「人間」という言葉は、人が人の間でしか生きられない存在であることを端的にあらわしています。 これらの文字や言葉が示す通り、私たち人間は一人では生きられません。家庭でも職場でも、皆が互いに思いやり、支え合って生きていくことが理想です。 けれども現実は、なかなか理想通りにはいきません。 2020年6月1日、改正労働施策総合推進法が施行されました。通称パワハラ防止法と呼ばれるこの法律は、職場におけるパワーハラスメントの防止措置を義務付けたものです。 その背景には、厚生労働省に寄せられる、いじめや嫌がらせの相談件数が年々増加の一途をたどっていたことがあるようです。 厚生労働省の総合労働相談コーナーに寄せられる件数は年間130万件。そのうち「いじめ」や「嫌がらせ」の相談件数は、8万