安倍晋三首相は12日、フィリピンの首都マニラを訪問し、ドゥテルテ大統領と会談した。フィリピンと中国が領有権を主張する南シナ海の問題をめぐり、連携を強化していくことで一致。首相は今後5年間で、1兆円規模の支援を行うことも表明した。 両首脳の会談は昨年10月に日本で行われて以来3回目。この日は、大統領府があるマラカニアン宮殿で約40分間会談した。 日本政府の説明によると、首相は会談で、南シナ海問題で中国の領有権の主張を退ける昨夏の常設仲裁裁判所の判決に触れ、「仲裁判断を踏まえ、本年のASEAN(東南アジア諸国連合)関連会合で法の支配や紛争の平和的解決の重要性を改めて主張したい」と指摘。この地域が抱える問題について、フィリピン政府の積極的な協力を求めた。ドゥテルテ氏は「あらゆる分野について日本を支持する」と応じたという。 また、首相はフィリピンのイン…