「見解が異なる」と中谷側は意見書公開長野県立美術館(長野市)は、野外に常設展示している美術家・中谷芙二子の作品《霧の彫刻》について「作家の意向に反した商業目的利用があった」として謝罪と対応を記した文書を2022年12月28日付でホームページに掲載した。併せて、弁護士や現代美術の専門家でつくる第三者委員会が経緯を調査した報告書を公開。それに対し、利用に異議を申し立てていた中谷側は1月16日、報告書は「当方の見解と異なる点もある」として意見書を発表した。 《霧の彫刻》(正式名《霧の彫刻#47610- Dynamic Earth Series Ⅰ-》)は、中谷が2021年に同館がリニューアルオープンした際にコミッションワークとして制作した。同館本館と東山魁夷館をつなぐ「水辺テラス」に設置した装置から一日数回霧が発生し、その日の気温や風向により様々に変化。鑑賞者は気象の影響を霧を介して体感すること