北朝鮮による拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表は28日、拉致被害者で帰国した蓮池薫さんの兄透さん(55)を、家族会から退会させる決議をしたと表明した。家族会と支援団体「救う会」の合同会議後の記者会見で明らかにした。 増元照明事務局長は理由として、日本政府に求める北朝鮮への対応方針が異なると指摘。「透氏は(経済制裁などの)圧力より対話と主張しており、家族会の総意と違う。この4年ほど家族会の総会にも出ず、総意を無視する発言が続いており、国民に家族会の意思が変遷したと誤解を招くため」と述べた。27日の家族会総会で決議したという。 透さんは朝日新聞の取材に対し「まだ何も聞いていない。意見の多様性を認めない理由がわからないが、私を外すことで拉致問題の解決につながるなら甘んじて受け入れる」と話した。