感染症の話トップページへ 2002年第16週号(2002年4月15日〜4月21日)掲載 ◆バンコマイシン耐性腸球菌感染症 バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は、バンコマイシン(VCM :MRSAなどグラム陽性菌に有効な抗菌薬)に耐性を獲得した腸球菌である。健常者の場合は、腸管内にVREを保菌していても通常、無害、無症状であるが、術後患者や感染防御機能の低下した患者では腹膜炎、術創感染 症、肺炎、敗血症などの感染症を引き起こす場合があるため、欧米では、ICUや外科治療ユニットなど易感染者を治療する部門で問題となっている。 疫 学 1980年代前半に欧州で最初に分離され、1990年代に入り欧州、米国などで急速に拡大し、現在それらの地域では、ICUなどで分離される腸球菌の20%以上がVREと判定されている。 一方我が国では、感染症法に基づく届け出は1999年(4〜12月)に23例、2000
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