米ロチェスター大学の研究者が、これまでとは劇的に異なるトランジスタを考案した。 このトランジスタは同校の大学院生クエンティン・ディダック氏が考案したもので、「Ballistic Deflection Transistor(BDT)」と呼ばれる。「皆は現行の設計を修正することでよりよいトランジスタを作ろうとしているが、われわれに必要なのは次のパラダイムだ」と同氏は語る。 このトランジスタ設計では、電子が水のように「流れる」現行のトランジスタとは違って、個々の電子がデフレクターの間を「バウンドする」――まるで原子のビリヤードのように――と研究チームは説明している。 従来の設計では電子の流れを開始・停止することで演算を行っている。だがBDTは、選択した軌道に電子をバウンドさせ、慣性を利用して誘導するという。BDTは真ん中に三角形のブロックがある十字路のような構造をしている。「南側」から電子が発射
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