津軽地域の医療施設で働く医師が方言を誤認するケースや、看護師の大半が方言を理解できないケースがあることが、弘前学院大学文学部の今村かほる准教授らが行った調査で明らかになった。調査対象となった看護師のほとんどが、医療現場で方言を理解することの必要性を認識しており、方言教育の重要性が改めて注目されそうだ。今村准教授は「方言教育は社会に直結する問題。津軽弁研究から将来的に教材開発といった“津軽モデル”を発信していきたい」と意気込んでいる。調査を踏まえた方言研究成果は24日に愛知大学で開かれる日本語学会で発表される。 今村准教授らは「共通語のコミュニケーションが正しいという考えは本当だろうか」との疑問から2005年に医療や介護の現場での方言調査を開始。中間報告として今回、津軽地方での研究を「医療・看護・福祉現場における方言教育」にまとめた。 この中で、弘前市内の医療施設で働く看護師37人を対象に