三上博史「三文オペラ」、宮本亜門とタッグ2009年3月23日 印刷 ソーシャルブックマーク 俳優の三上博史がブレヒトの音楽劇「三文オペラ」に主演する。演出の宮本亜門と初めて組み、劇中歌の歌詞もすべて手がけた。「人間の生々しさや街のにおいが伝わる、プリミティブな力に満ちた舞台にしたい」と意欲を語っている。 1928年にベルリンで初演された「三文オペラ」は、鋭く社会風刺した台本とクルト・ワイルの音楽で人気を博している。ブレヒトによる改稿台本を使うことが多いが、今回は初演版を酒寄進一が新訳。正邪の境がはっきりしない分、解釈の幅も広がった。 三上が演じるのはロンドンの窃盗団の親分メッキ。「能動的な悪人ではない。実体がないのに、周りが騒いで色をつけていくような存在」と三上。メッキとキリストを重ねる演出案を示した宮本に、三上は歌詞で応えた。「彼が大悪人というのは、すべて街のうわさ。短い言葉や語尾でそれ