「3年後に10億円の売上と10%の営業利益率の新規事業を立ち上げて欲しい。君たちには期待しているよ!」 こんな社長の期待のもとに新規事業開発プロジェクトが立ち上がりました。プロジェクト・メンバーは、本業を抱える「できる人たち」であり、「このままではダメだ」と日頃発言をしている意識の高い人たちでした。 「自由に発想して欲しい。思い切って、我が社の次を担う事業を考えて欲しい。」 そんな社長の言葉に励まされ、彼らは、忙しい本業の合間を割いて集まり、議論しはじめたのです。 3ヶ月後、3つのプランをまとめ、まずは担当役員に報告しました。 「なるほど、なかなか面白いアイデアだが、この事業プランで”3年後10億円”の具体的な裏付けが欲しいなぁ。これでは、稟議は通らないぞ。しかも、顧客情報をクラウド上において、スマホから利用させるというのは、本当に大丈夫なのか。リスクが高くて、社内的には通らないよ。しかも