藪や雑木が多い日本のフィールドで、海外でよく目にするような大型のナイフを使う場面はまずないといってもいい。ナイフはビクトリノックスのハンターで十分事足りる。遭難したときに1本のナイフが生死をわけるとはいえ、日帰り登山ではナイフこそ持参すれどもなかなか登場する機会はほとんどない。逆にビクトリノックスなどは3回落としてしまい、現在使っているのは3代目になってしまった。 15年ほど前に、登山から渓流釣りへと転じた際に、痛感したのが、なににかけてもナイフがいちばん大事なものだということである。 私は、用途に応じてナタとしても使えるダマスカス鋼の「渓流刀」、そして包丁として使うステンレスの「フィッシングナイフ」の和洋2本ナイフを、揃えて愛用している。フィッシングナイフは砥いでいけば魚をさばくのはもちろん、調理や簡単な藪こぎにも使えて便利なものだ。 このように、登山では調理の場面でしか登場することのな