矢野氏によれば、AIと呼ぶには、自ら学習してどんどんと賢くなる必要がある。Hにはその能力があるうえ、次の3つの特徴を備える(図1)。第1は、Hを使って到達すべき目標と、Hへの入出力は人間が定義すること。第2は、対象とする問題やアプリケーションに固有の解法(手順)を人間が定義する必要はないこと。第3は、既存システムに追加して使えることである。 第1の特徴である、人間が目標と見るべきデータを指示することで、第2の特徴である問題やアプリケーションから独立して動作可能になる。独立して動作可能かつ、入出力(インターフェース)が決まっていることから、既存システムと協調して利用できると言える。すなわち、Hは任意の既存システムに対して、目標を達成する入力データの組み合わせを見つけるサブシステムとして稼働する。 最適な組み合わせを見つけるためには、どの程度最適化されたかを測る評価関数が必要である。Hの処理の
![“AIもどき”が多すぎ、日立の汎用人工知能「H」を矢野氏が語る](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/435736b7e01894d71d0946400c5b9733b657374f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fdm%2Fatcl%2Fevent%2F15%2F111000016%2F112400020%2FH0.jpg%3F20220512)