1台のネットワーク・プリンタに複数の要求が並んで順番を待っています。このとき,要求を送信してから印刷が完了するまでの時間は「(プリンタが使用可能になるのを)待っている時間」,「プリンタを使用している時間」,「その他の時間(通信時間など)」の合計になります。ここで待っている時間と,使用している時間,および要求が到着する間隔に着目して,これらの関係を理論式で推測していくのが待ち行列問題です。 今回は最も基本的なM/M/1のモデルを見てみることにしましょう。M/M/1というのはケンドールの記法で表記された待ち行列のモデルで,以下の三つの条件が成り立っている状態を指します。 (1)サービス要求の到着間隔がランダム(ポアゾン分布に従う) (2)窓口を使用する時間は要求ごとにランダム(指数分布に従う) (3)待ち行列のサービス窓口は1個 また,窓口数の後ろに行列の長さの制限を記入する場合もありますが,
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