「担当がない」ことが経営の本質 楠木建氏(以下、楠木):(僕が書いた本で、『ストーリーとしての競争戦略』という本があります。)けっこう世の中厳しいなと思うのですが、8割方が金返せということで、日夜苦情をいただいているわけです。一番多いご批判が「これ、お前の本は全く実用性がない」ということと、「この本を読んでもどうやったら優れた戦略が作れるか書いてねえじゃねえか。金返せ」というもの……今日の朝、3ついただいたのですが。 (会場笑) これに対して、僕は必ずご返事を差し上げています。僕としては、こう(「あきらめが肝心です!」)としか言いようがないわけですよね。そもそも、ここ(担当者と経営者)がゴッチャになっているのが問題の始まりであって、これはまったく違う仕事であります。 今、なにも社長だとか、役員だとかいう話じゃございませんで、これはある商売の塊ですよね。これを持たされて、「ちょっとあなた稼い
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