高校生らが授業をボイコットして、地球温暖化問題の深刻さを訴えるデモ「学校ストライキ」が昨年から欧州で始まり、世界に広がっている。地球環境が危機的な状況なのに、政治主導の取り組みが鈍い。そんな不満を大人たちにぶつけるためだ。学校をサボる行為が議論を呼んで注目度を上げ、若者たちの声が環境政策での具体的な政策提言につながり始めた。3月15日には欧州だけでなく、米国やオーストラリア、日本などを含む全世界でデモが呼びかけられ、数十万人が参加するとみられている。そんな訴えの現場を訪ねた。 ベルギーの首都ブリュッセルに2月21日、国内を中心に中学や高校生年代の生徒ら約7500人が集まった。ブリュッセルは、史上初めて全ての国が参加する地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」の運用で、重要な役割を担う欧州連合(EU)のおひざもとだ。 「政治家は、本当に必要な温暖化対策を知っているが、実行するのは難しいと思って隠し