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ちょっと前、「ジューサーの中に金魚を入れる」という現代美術の展示があった。 ジューサーの中に金魚と水が入っていて、スイッチだけリモコンで、観客の側に置かれる。観客は誰もがそのスイッチを押すことができるようになっていて、「いつでも金魚を殺せる」という、その感覚が展示になっていた。 金魚の寿命を延ばすもの この展示で、実際にボタンを押せた人はたぶんいないのだろうけれど、これをたとえば、ジューサーに入れた金魚をインターネットで公開して、ネットの向こう側にいる誰もが、匿名のままそのボタンをクリックできるようにしておくと、誰かがボタンを押してしまう。多数決ルールを導入して、「ボタンを押した人が累計で10人を超えたら、ジューサーの電源が入ります」という看板を出しておくと、ボタンが押される閾値はますます下がる。 匿名ルールを廃して、たとえばTwitter のような、押した人をある程度トレースできるメディ
僕は生まれつき髪の毛が茶色がかっています。別に西洋系の血が混じっているわけではなく、正真正銘、生粋の日本人です。 日本人であっても、髪の毛が茶色がかっている人など別に珍しくもなんともないと思います。学校や職場に行けば、だいたい同じクラスもしくは部署に1人2人くらいはいませんか。そもそも髪の色なんて程度の問題で、加齢などによる白髪は除けば、むしろ茶色気のない人の方が珍しいのではないでしょうか。 しかし、それでもこの日本という国は茶髪の人間にはなかなか生きずらい面が色濃く残っており、いまだ茶髪について多くの人から異端の目で見られ、何らかの言及を受けることになります。 僕もそんなこんなで20余年この色で生きてきた一人であるわけなのですが、そうした中で大いに思うところがあるので、ここに書き記しておくことにした次第です。 それは、以下のようなことを言われることが、かなり多いということです。 「俺は別
資本主義経済の特徴のひとつが「私有財産制」にあるように、これまでの経済発展の中では、「より豊かになる」とは「より多くを所有すること」でした。 食料から始まって、衣服、家電、車、家、不動産、(一夫多妻制においては)妻、お金、会社(生産手段)と、何でもより多くを所有している人が“豊かな人”“豊かな生活を送っている人”であると認識されてきました。 ところが、世の中は今、より所有しない時代へ向かっています。 より所有しない生活こそが、より豊かで高度に発達した生活スタイルなんだと。そういう時代に向かっている気がします。 最近は個人が自分の蔵書をデジタル化するのが流行ってると聞きますけど、それ以外でも、基本的にすべてのものが「非所有(非保有)」の方向に動いているんじゃないかな。 ・持ち家より、賃貸を住み替える。 ・マイカーを持つより、レンタカーやタクシーを利用する。 ・本を持つより、必要に応じて図書館
遅ればせながら、最近こんな新書を読んだ。 セックス格差社会 恋愛貧者 結婚難民はなぜ増えるのか? (宝島社新書) 作者: 門倉貴史出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2008/11/10メディア: 新書購入: 3人 クリック: 315回この商品を含むブログ (28件) を見る 各章様々な「格差」を論じているのだが、疑問に思った箇所がある。 それは第一章冒頭、著者によれば結婚に際して女性が男性に希望する年収と、実際にそれに見合った年収を稼ぐことのできる男性の数にギャップが生まれている、というのだ。 総務省の『就業構造基本調査(07年)』によると、有業で年収が400万円未満の独身男性の数は、254万4900人となっている。この人たちは、独身女性の収入最低ラインをクリアしていないために結婚できない。 女性については総務省『国勢調査(05年)』によると、25歳から34歳の未婚女性の数は、387万1
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