集合論の最も大事な定理の1つに,「ド・モルガンの法則」というのがあります(ド・モルガンの定理とも言います)。これは情報処理技術者試験などでも頻出なのでご存知の方も多いと思いますが,復習を兼ねて改めて書くと, A, B を集合としたときに, 1. Not (A∩B) = Not(A) ∪ Not(B) 2. Not (A∪B) = Not(A) ∩ Not(B)というものです(図1参照。右辺が具体的にどうなるか塗ってみてください)。 さて, ∩は「かつ」とよみ,英語では「AND」, ∪は「または」とよみ,英語では「OR」, と書くので,上の式は, 1. Not (A AND B) = Not(A) OR Not(B) 2. Not (A OR B) = Not(A) AND Not(B) ということになります。ここで,世の中のすべての事象は X または Not(X) のどちらか一方に排