有爪動物(ゆうそうどうぶつ、onychophoran、学名:Onychophora)は、長く柔らかい体に数多くの短い脚をもつ動物の分類群である。一般にカギムシと総称され、分類学上は有爪動物門とされる。肉食動物で、粘液を噴出して昆虫などを捕食する[1]。現生の有爪動物は、森の落ち葉の下などに棲んでいる陸生のカギムシ目(Euonychophora)の種類のみが知られている。 節足動物と緩歩動物(クマムシ)に類縁とされ、共に汎節足動物に分類される動物門の1つである。同規的な体節制や、柔軟な表皮と付属肢などという、現生汎節足動物の共通祖先に至る絶滅群とされる葉足動物の祖先形質を明瞭に残すため、有爪動物は「生きている化石」として知られ、汎節足動物の初期系統発生と節足動物の起源を理解するのに重要視される分類群の1つである[1]。 学名「Onychophora」は「爪をもつ者」を意味する(ギリシャ語:「