ウィチタは当初、ニューオーリンズ級重巡洋艦の8番艦として計画されていたが、間もなくブルックリン級軽巡洋艦に準じた艦型とニューオーリンズ級重巡洋艦の兵装を組み合わせた形で建造されることとなった[1]。その設計は基本的には戦前の巡洋艦との接続となるものであり、またブルックリン級と設計において相似点が非常に多くあったものの、ウィチタは新型の8インチ砲塔を装備し、対空用のMk 12 5インチ砲を8門装備、そのうち4門は砲塔内に、4門は露天で装備された。砲塔内に装備された4門のうち2門は、対空射撃に都合の良い前後の主砲塔直後に装備されたが、このような航空戦に配慮した兵装配置は、世界の重巡洋艦史上初めてのことであった[4]。もう2つは艦橋の両脇に装備された。また露天の5インチ砲は艦中央部両舷に2門ずつ装備された。 機関では新型の高温高圧缶が用いられた[2]。 航空機の格納庫とカタパルトは艦尾に装備され