ここ近年「監護者わいせつ罪」や「監護者性交等罪」という罪名をニュースで目にしたことはないだろうか。 2017年の刑法一部改正により新設され、親や養親などの監護者が、18歳未満の者に対して「監護者であることによる影響力」に乗じて、わいせつ行為や性交をした場合、これらの罪に問われるようになった。通常の強制性交等罪のように、暴行や脅迫などの行為がなくとも成立する。 多くの刑事裁判を傍聴するライターの高橋ユキ氏によれば、被告人となった父親たちの言動には、「ある共通点が見えたり、似た証言をすることがあった」という。それは一体、どんなものなのか。高橋氏の寄稿をお届けする。 ●傍聴にも一苦労 「監護者わいせつ罪」や「監護者性交等罪」に問われた事件の傍聴は、なかなか骨が折れる。 逮捕されたり、または有罪判決を受けた“監護者”たちの実名は報じられない。被害者は監護者の子である場合があるため、被害者秘匿の観点
ジャーナリストの伊藤詩織さんが、虚偽のツイートで名誉を毀損されたとして、大澤昇平さん(元東京大学大学院特任准教授)に慰謝料など110万円を求めていた訴訟で、東京地裁(藤澤裕介裁判長)は7月6日、大澤さんに対し、投稿の削除と33万円の支払いを命じる判決を下した。 ところが、判決を受けて大澤さんが「俺が大勝しました」とツイートし、物議を醸している。どうやら請求額110万円のうち、どの程度が認容されたかで勝敗を考えているようだ。 伊藤詩織裁判、4:6 でギリギリ負けるかなーと思ってたんですが、7:3 で俺が大勝しました。 藤澤裕介裁判長、公平な判断ありがとうございます! — 大澤昇平〓〓 (@Ohsaworks) July 6, 2021 ●勝訴と敗訴の判断基準は? 「勝訴」や「敗訴」は法律で定義されていないため、一般論として、原告側の主張がすべて通った全部認容などでもない限り、勝敗がはっきりし
千葉県八街市で6月28日に起きた、トラックが下校中の児童の列に突っ込み、5人が死傷した事故で、逮捕されたトラック運転手の勤務先と「一文字違い」の会社にクレーム電話が殺到している。 風評被害を受けた会社は29日、問い合わせ電話により「業務に支障が出ております」などとする文章をウェブサイトにアップした。取材に対し、「困惑しています」と話している。 担当者によると、ニュース報道で運転手の会社が映ったことから、事故が起きた28日夜ごろから、この「一文字違い」の会社におよそ30件ほどの電話がかかってきているという。 いきなり、「人の命をなんだと思っているんだ」などと怒鳴りつける内容で、間違いであることを伝えても、理解してもらえないケースもあるという。また、3分の2ほどは無言電話とのことだ。 大きな事件が起きたとき、本来関係のない企業や人物がネットで誤って「特定」されるなどして、風評被害を受けるケース
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