水揚げされたイカナゴの状態や、シラスの交じり具合などを見る漁協関係者=2月29日、神戸市垂水区平磯3、垂水漁港(撮影・秋山亮太) イカナゴのシンコ(稚魚)漁は6日終了し、4年連続で不漁だった。休漁日を除くと大阪湾で2日間、播磨灘では5日間と、いずれも過去最短を更新した。兵庫県は不漁の解消に向け、海中の栄養塩の回復に乗り出したばかりだが、今季はシンコに多くの「シラス」(イワシの稚魚)が交ざる異変があった。早春の瀬戸内海にはいないはずのシラスと餌の奪い合いになったことが、もう一つの不漁原因とみられる。(山路 進) 「また、チリメンや…」 解禁初日(2月29日)の神戸・垂水漁港。船から下ろされた籠をのぞき込む仲買人たちが肩を落とした。中にはシンコに交じってシラス(チリメン)が目についたからだ。ともに体長は3、4センチほど。遠目では判別しにくいが、銀色で口先が角張るシンコに対し、シラスは透明で頭が