戦後補償裁判に見る虚構が生まれる構図 この欄で何度か取り上げてきた北海道教職員組合(北教組)問題だが、ようやく道教委が服務規律の調査に乗り出すことを正式に表明した。北海道の教育の病巣は深刻である。教育に責任を負う道教委にとっては、これから北教組によるさまざまな隠蔽(いんぺい)や妨害、脅し透かしに悩まされることになる。調査自体も散々揺さぶられ、真相究明は難関続きが予測される。ただでさえ真実に迫りにくいことに加えて、校長にとっても保身の思惑があるだろう。正直に内情を話せば、道教委には詳しい報告を求められ、責められる。現場の分会からは「労使の信頼関係を踏みにじった」とこれはこれで責められる。たとえ真実を訴えても、報告した道教委がいつ自分のはしごをはずすかわからないし、不信や懸念、さまざまな思惑が工作しているはずだ。どうか、不正がヤミに葬られる事態だけは避けてほしい。妥協の誘惑に負けることなく、こ