前回から引き続き、筑波大学 大学院 人文社会系 教授の土井隆義先生のご講演を参考に、子供とネットの関係を考える。 前回は、大人の考え方の変遷から、子供たちの友だちとのかかわり方に変化が出てきている事を指摘した。すなわち、状況に合わせて考え方や行動を変えるよう、世の中全体が変わってきた、というわけである。 このような社会変化から、自分の立ち位置、あるいは進むべき方向を知るための方法論が変わってきたのではないか、と土井教授は指摘する。 例えば船舶の航法システムを考えてみると、かつては地球ゴマの原理を応用したジャイロスコープが用いられていた。周囲からの影響を受けない軸を頼りに、現在位置と進むべき方向を割り出していく。 かつて“生き方”とは、そういうものであった。絶対的な正義、価値観、信念、そういう動かない軸を頼りに、人は自分の信ずる道を歩んでいった。“他人にとやかく言われる筋合いはない”という言
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