奈良県明日香村のキトラ古墳(特別史跡、7世紀末~8世紀初め)の近くで、実物の極彩色壁画を保存・公開する国内初の施設「キトラ古墳壁画体験館 四神(しじん)の館」が24日、オープンする。壁画の発見から33年。異例の石室からのはぎ取りや修理などの苦難を乗り越え、「安息の地」を得た。危機に瀕(ひん)した遺跡や文化財の保護のあり方を考えるモデルとしても注目されそうだ。 壁画は、現存する世界最古の本格的な星図とされる「天文図」、中国思想に基づいた方角の守護神「四神」(青竜〈せいりゅう〉、白虎〈びゃっこ〉、朱雀〈すざく〉、玄武〈げんぶ〉)、獣頭人身の「十二支像」などが石室内に描かれた。四神の館では9月24日~10月23日、白虎と朱雀の壁画とともに、天文図が初めて公開される。 キトラ古墳の壁画をめぐっては、1983年11月、住民たちが学者とメディアの協力を得て、発掘せずに盗掘穴にファイバースコープ(内視鏡
![キトラ古墳壁画に安息の地 保存施設、24日開館 奈良:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6aabd4182b17215752ab47844c80f4badcdf06ca/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Farticles%2Fimages%2FAS20160923000958_comm.jpg)