育休宣言をした男性国会議員が不倫していたことへの批判がやまない。筆者は不倫の事実をとやかく言う気にはなれない。国会議員だけではなく、知力・体力・財力に優れてリーダーシップもある男性はとにかくモテるので、こっそり「女遊び」をしている既婚男性は意外なほど多いからだ。 彼に取材攻勢をかけているマスコミ業界も例外ではまったくない。自らの浮気を「男の勲章」かのように言いふらしている人も見かける。編集長クラスまで出世した人で、あの国会議員の不倫を本気で批判できるほど潔白な人はどれだけいるのだろうか。彼なりに懸命に隠そうした秘め事を、週刊誌による組織的な取材で暴かれてしまったことに筆者は同情すら感じる。 彼が辞職表明をせざるを得ないほど追い込まれ、「男の育休」や「イクメン」への批判にまで議論が発展したのには別の理由があると筆者は思う。育児休暇を表明する前後の彼の態度が、日本の企業社会に蓄積していた不満や