日本は、少子高齢化対策が遅れ、世界でもっとも高齢化が進んでいる国といわれる。早く少子化を止める決定打を施さなければ、「人口減少により、日本(民族)が滅亡する」という人も。しかし、この指摘はあながち冗談ではないようだ。 戦後、1947~49年の第1次ベビーブームに生まれた赤ちゃんの数は、年間約270万人。このころの合計特殊出生率(以下、出生率)は4.32だった。その後、このときに生まれたいわゆる「団塊の世代」によってもたらされたのが、1971~74年の第2次ベビーブーム。年間約200万人が生まれ、出生率は2.14。この「団塊ジュニア」たちが、2000年前後にまたブームをつくってくれるものと考えられていた。しかし、ブームは起きず2005年には過去最低の出生率1.26を記録した。 一方、フランスは、産業革命以後約1世紀にわたり少子化対策に取り組んできた。たとえば、出産費用や高校までの学費は原