ヨーロッパでは食品ロスの意識が高まっている。スローフード発祥国イタリアは、日々の食事を楽しむ姿勢に溢れており、フランスに次いで食品廃棄禁止法が成立し、欧州諸国のモデルにされる国だ。ゼロウェイスト(無駄なし)宣言の自治体が270もある。11日間イタリアを訪問し、イタリア最大手の食品企業などを取材した。クルージングやビュッフェの残りをフードバンクに寄付するなど、日本にはない取り組みが行われていた。 形が悪く色がまだらなパプリカを量り売りで売る、COOPの生鮮食品売り場。筆者撮影食べ残しを無駄にしない ドギーバックとパーティの残り真っ赤な色がイタリアらしさを際立たせるドギーバッグ。ドギーバックとは、外食で食べきれなかった食事を持ち帰るための容器だ。イタリア国内で環境配慮に取り組む「エコレストラン」に認定されているレストランは、55自治体にある139店舗(ERICA社による)。そのうちの1店舗Ri