違いは何? 緊縮財政のイギリスでは激しいデモが多発している(11月10日) Toby Melville-Reuters 11月16日付けのインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に、ユーラシアグループ代表のイアン・ブレマーが寄稿している。ブレマーは、日本人の間に国の先行きへの悲観論が広がっているが、実際には日本の未来はそう暗いものではなさそうだ、と論じている。 民主党は財界の大物や官僚と折り合いをつける方法を身につけつつあるし、この1年、危機にさらされてきた日米関係も改善に向かいそうだ。しかも、日本では激しい反政府デモが起きていない──。 ブレマーの主張に完全に賛同はできない。 民主党と日米関係のくだりに関しては、程度の差こそあれ基本的に賛成だ。ただし、日本外交は「中国と距離を置き、アメリカに近づこうとしている」という指摘には疑問を感じる。米中のどちらか一方だけを選ぶべきではないという