漁船の姿をした「黒船」が日本に突進してきた形だろうか。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件以降、日本の外交・安保をめぐる論議が熱を帯びている。尖閣は中国領だと声を張り上げる中国要人の迫力に接して、嫌中派も媚中(びちゅう)派も「この国と仲良くやっていけるか」という疑問を覚えたのではないか。友人同士の一時的ないさかいならともかく、仲良くしようと努めてきた相手の、芳しからぬ魂胆が見えてきた印象もある。平和立国・日本の針路を大いに語るべきだ。 「軍事力は力強いハンマーだ。だが、米国の直面する問題が、常にクギとは限らない」。そんな言葉を私に教えてくれたのは、米同時多発テロ(01年)が起きた時の米軍制服組のトップ(統合参謀本部議長)だったヘンリー・シェルトン氏だ。 クギと思ったものが爆弾の起爆装置なら大変なことになる。同氏の退任後に米国が始めたアフガニスタン攻撃、イラク戦争の結果を考えると、いっそう示唆に富ん
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