最近、「セカイ系」と呼ばれる人たちが増えているという。 セカイ系とは、自分自身の思考が、内面にある「自分」の問題の次に、平和や環境といった「世界」の出来事があるという意識傾向を持った人たちのことだそうで、その「自分」と「世界」をつなぐ「真ん中」がすっぽり抜けているのが特徴だ。 元々、インターネット上で広まった言葉らしいのだが、引きこもる人たちの間でも、そのまま自らに当てはめて、使われるようになったようだという。長年、引きこもる若者たちの支援や就労活動に携わってきたNPO法人「育て上げネット」(東京都立川市)理事長の工藤啓さんによると、当事者自らが「自分はセカイ系だから…」などとネーミングしているらしい。 工藤さんによると、こうした「思考が自分の次にセカイ」という意識傾向を持った人たちは、自らの頭が良すぎるために、自分は動けないけど、机上で「世界や社会には問題があるのではないか」と常に考えて