前回は、日本の飲食・食品・製造業界にはびこる「こだわり」という名の妖怪(=手垢にあみれた決まり文句)を扱った。そのような決まり文句は、あってもなくても同じ空気のような存在の言葉だ。だから「空気コピー」と呼ぶことにした。「こだわりの××」というフレーズは現在の日本においてはまさに「空気コピー」だ。何の役割も果たしていない。お客さんの心を1ミリも動かさない。あってもなくて同じ。いやないほうが圧倒的にいい言葉なのだ。それにもかかわらず、日本の多くの飲食店や食品会社は、何も考えずに使いまくっている。まさに「こだわりバカ」状態だ。