二又針を使った種痘の接種 もはや天然痘ウイルス自体は含まれていない 左肩前部と左上腕中央より下部に計2回の種痘接種を受けて終生残る直径2cm以上の瘢痕(9個規則的に並ぶものはBCG接種の瘢痕)。下部の跡は1歳時の接種痕で肩前部の跡は6歳時の接種痕である。1948年以降、日本では右肩付近に接種するのが一般的だったが、このように、左上腕の下部に接種された例もごく稀に見かける(写真は1969年生まれの女性の左腕に見られるもので予防接種の跡が全て左腕~肩に集中している)。日本は1975年度生まれ迄が種痘を受けた世代である。 種痘(しゅとう)とは、天然痘の予防接種のことである。ワクチンを皮内に接種する。今日ではY字型の器具(二又針)に付着させて人の上腕部に刺し、傷を付けて皮内に接種する手法が一般的である。1980年に天然痘ウイルスは撲滅され、自然界に存在しないものとされているため、1976年を境に日