一般社団法人 情報処理学会 セキュリティ委員会 情報処理学会では、2004年1月22日付で公表した「9月10日付け法制審議会答申「ハイテク犯罪に対処するための刑事法の整備に関する要綱(骨子)」に関する意見書」[2]において、刑法改正における「不正指令電磁的記録等作成等の罪の新設」、いわゆるウィルス作成罪・提供罪に対して意見を表してきた。その中で、 1.攻撃を意図しない、ソフトウェアのバグや仕様の不完全性を処罰対象としないこと 2.悪意を持たない、研究開発あるいはセキュリティ・テストを目的とする攻撃を処罰の対象としないこと を要望してきた。その後、第177回国会の「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四二号)」において、不正指令電磁的記録等について「正当な理由のない」作成や提供を対象としていることから、上記2.に関する要望は満たされていると考えている。