以前、「電気代500円」というセンセーショナルな文字が東京新聞のウェブに掲載され、衝撃を受けたことを覚えている。すでにウェブ上に記事は残っていないが、2ちゃんのまとめサイトなどに無断転載されたものがあったりするので読むことができる。2ちゃんねるの反応は「時代錯誤だ」とか「全然羨ましくない」、「節約も度が過ぎるともはや宗教じみてキモい」といった心ない文字であふれている。果たして本当にそうか?その回答をくれるのが本書である。以下、若干のネタバレ注意。 家電はいらない 電気代が500円で済む理由。それは家電を効率的に使っているという理由ではなく、そもそも家電がないからだ。掃除機や洗濯機、さらには冷蔵庫までないというから驚きだ。「家電はいらない」というのは第1章の最初の節のタイトルである。電機メーカーの人が見たらぶっ倒れること請け合いである。 家電がないというと、古臭い貧乏な生活を営んでいるといっ