日本の医薬品小売業は2010年に8兆円産業(現在5兆円弱)になり、ゆくゆくは10兆円産業になると予測されている非常に成長性の高い業界だ。それは高齢社会の到来、医薬分業の促進、セルフメディケーションの促進、女性の社会進出などドラッグストアに追い風となる要素が多いからだ。しかしこのように一見明るく見えるドラッグストア業界の将来だが、物売り屋発想でも成功した「誰でも成功する業態」という高度成長期はすで終わり、「選別の時代」に入った。かつての有名ドラッグ企業が倒産や売却で消えていったり、ボランタリーチェーンやグループ化したドラッグストアの間でも不協和音が絶えないのは、ビジネスが厳しくなった証拠だ。そして今の厳しい戦いに追い討ちをかけるように、2009年の薬事法改正の施行に伴って、他業態からの新規参入やスーパーマーケットのドラッグストア部門を取り込んだコンビネーションストア化、そして本格展開をするス