「あなたの気持ちは、痛いほどよく分かります。」 と言いながら、 とんでもなく見当違いの同情 をしてくれる方がいらっしゃいます。 その方は、オイラがどのように傷つき、怒り、憎み、 恐れ、深い悲しみにうちふるえているかを、せつせつと語るんですが、 一から十までピントがズレまくっていたりします。 オレは確かに苦しんでいるが、 そんな激しくどうでもいいことで 苦しんでるわけじゃないんだよ。 その人が「痛いほどよく分かる」というオレの喜怒哀楽は、 フィクションであって、実在するオレの喜怒哀楽とは全くの別物なんですよ。 唯一ノンフィクションだと言い切れるのは自分の感情やクオリアだけです。 自分は「苦しんでいる自分」を直接感じることができる。 自分は、自分の感覚の中で起こっていることと同じことが 他人の中でも起こっているに違いないと「想像」しているだけです。 自分は、他人の中で起こっている感情やクオリア