“稼ぎ頭”を会社も支援 男性が育児休業(育休)を取る上で、壁になるのが、育休中の収入。雇用保険から一部はカバーされますが、それ以上の給付をしない企業がほとんどです。そんな中、「一家の稼ぎ頭」が収入を気にせずに育休が取れるよう、金銭面でサポートする取り組みが広がっています。(佐久間修志) 「お疲れさま」。9月下旬、上司が給与明細を社員一人一人に手渡した。受け取った山梨県中央市の石井嗣人さん(25)は、いつもと変わらない金額を確認してカバンに入れた。「金額が変わらないので、休みを取ったのも忘れるくらいです」 石井さんは前月、育児のため9日間休んだ。石井さんが勤める「花王カスタマーマーケティング」(東京都)では、育休は5営業日まで有給。前後の土日を合わせれば9日間になる。同社では、家計の主な担い手が1カ月以上の休業を取った場合は、会社が100%を支給している。 石井家には今年7月、長男、颯大(そ