眠れる五感を呼び覚ます日々の基礎トレーニング法〜今から鍛えなおす「直感」(1) 「熟鮨」と呼ばれる伝統的な食べものがある。長期保存用に魚を発酵させたものだが、その特性から、地方によっては「腐れ鮨」とも呼ばれる。 ここで、ちょっと想像してみていただきたい。この「熟鮨」と、本当に腐った魚を区別する自信があるだろうか。あるいは「納豆」で考えてみてもよい。新鮮な納豆と、放置して腐った納豆の違いが分かるか。 頼るべきは、自分の五感だけ。見た目、匂い、それに味から判断していくしかない。分かる人には瞬時で分かるだろうが、分からない人はそのまま食べてしまい、腹痛で苦しむことになるだろう。両者を分けるのは、直感的に食べられるか否かを見分ける力、つまり危機を察知する能力があるかどうかである。 もちろん、「その前に賞味期限を確認すればいいじゃないか」という意見もあり得る。しかし、そういう表示が正確ではな