証人の男性(手前右)と検察官(手前左)のやり取りに、熱心に耳をかたむける裁判員(奥2人)=09年8月4日午前、東京地裁(イラスト・今泉有美子) 全国で初めて東京地裁で開かれている殺人事件についての裁判員裁判で、4日午後2時ごろ、女性裁判員が、被害者の遺族に対して初めて質問した。法廷での裁判員第一声だった。 法廷では、被害者参加人として出廷していた被害女性の長男(37)に対する証人尋問が行われていた。 弁護側が被害者の警察での調書を朗読。調書のなかでは母親の人物像について、「性格がきつく、ケンカをしていても、ケンカが終わる間際に余計なことをいって蒸し返し、ケンカが終わらない」と話していたという。 法廷で弁護人が調書の内容について、長男に確認すると、長男は「覚えていない」と答えた。 これを聴いた裁判官の向かって右から3人目の女性裁判員が「さきほど母親の人物像のお話しをしていましたが、警察の調書