ここしばらくブログの更新をサボっている間に、私はすっかり「地域包括ケア」の専門家の一人と目されるようになってしまい、各所に呼ばれて話をさせられるようになってしまいました。 別のところでも書いていることですが、専門家と学者の間には大変深い溝があります。専門家はある分野に関する知識が深いことを本質としています。であるがゆえに、時にはアドバイスを求められることになります。これに対し、学者というのは、真実(それがあるかないかはともかく)を尋ねる、という基本的な態度をもつ人間のことを言います。この場合、基本的ポジションは「私は真実を知らない」になります。「知らない」からこそ「知る」ための努力をすることに人生を使うわけです。 ところが、実際の学術研究のあり様をみますと、ある分野でもっとも深い知識を有している専門家が、その分野の真理を追求している学者である、ということはよくあることです。この場合、自身と