タグ

ブックマーク / business.nikkei.com (83)

  • 転機は95年、強い日本型経営が暗転した

    1995年秋、松下電器産業(現・パナソニック相談役(当時)の谷井昭雄は、たまたま視察に訪れた香港の運送会社の倉庫をのぞいて驚いた。7年間務めた松下の社長を退いて2年余り、経営は後任社長の森下洋一に完全に任せていたが、時折、頼まれて業務の一端を引き受けることがあった。 この時もそうだったが、何の変哲もない物流倉庫の2階で目にしたのは、電子機器を流れ作業で整然と組み立てる運送会社従業員たちの姿だった。メーカーから部品や、数点の部品を組み合わせたモジュールなどの供給を受けて、最終の組み立て加工を運送会社が行い、そのまま輸送するのである。 電機メーカーの工場と見まがうばかりの光景に谷井は息をのんだ。「えらいこっちゃ」。 デジタルとネットが経営を変えた 戦後70年。日経済は、焦土の中から奇跡の復活を遂げた。終戦から10年と経たずに始まった高度成長期(1954~73年)には、途中2年間を除いて実質

    転機は95年、強い日本型経営が暗転した
  • 日本企業の売上高10%を稼ぐ「丸の内」の進化

    橋のコンセプトを延長 森記念財団都市戦略研究所が毎年公表する「世界の都市総合力ランキング」で、東京は2014年まで7年連続で4位。ロンドンやニューヨークなどの後塵を拝し続けている。その東京の中心である東京駅周辺は何が足りないのか。 例えばニューヨークのマンハッタンはグローバル企業の社ばかりでなく、人々の憩いの場となる公園や商業施設、観光スポットが混在する。だからオフィスワーカーだけでなく、そこに住む人、観光客など目的の異なる人々が常に集う。 同じように東京駅周辺を多種多様な人が行き交う街にできないか──。そんな試みが加速している。 まずは八重洲地区。街区面積が丸の内の3分の1と小さく、中小のオフィスビルや飲店が密集するこのエリアはこれまで、昼は「オフィス街」、夜は「オフィスワーカーの憩いの場」という2つの顔しか持っていなかった。 しかし東京駅近くの好立地を考えると、他にも様々な機能

    日本企業の売上高10%を稼ぐ「丸の内」の進化
  • 土地は“手放した者勝ち”となった

    10年で17%下がった全国の土地価格が、今後はさらに下がる、と予測する不動産コンサルタントの沖有人氏。近著『経営者の手取り収入を3倍にする不動産戦略』では、そうした環境下でも不動産の持つ特徴を上手に生かして、経営課題の解決に役立てる方法を伝授している。不透明な印象が強い不動産取引の実際をビッグデータを駆使して明らかにし、顧客の利益を第一にする取引を普及させたいという。沖氏がこれからの不動産戦略を伝授する連載の第1回は、地価が下落するトレンドを再検証するとともに、その中でも有利に土地を売るための方法を解説する。 全国の土地価格はここ10年で平均17%下がりました。これが日の現実です。 「不動産は持っておけば、資産価値が上がるものだ」という土地神話は終わりました。バブル景気の崩壊を境に、不動産の価値に対する考え方は大きく変わっています。時代は大きく変わっているのに、昔の土地神話にしばられてい

    土地は“手放した者勝ち”となった