既にニュースが駆け巡っているので、今さらご存じないという人もいないだろうが、トヨタ自動車の豊田章男社長が、退任を発表した。後任はレクサスカンパニーとGRカンパニーのプレジデントを務める佐藤恒治氏である。 さて、他のニュースが追いかけているこまごまとしたファクトを書いても、仕方がないので、ここ数年豊田社長を追いかけてきた筆者から見たさまざまなこぼれ話を書いていこう。そういうエピソードの向こう側に、退任までのインサイドストーリーが見えてきたらいいなあと。 こういう機会なので、ちょっと書き手としての抑制を外して、いろいろと本音で書いてしまおうと思っている。筆者は普段からトヨタ寄りだの何だの言われることは多いが、実はこれでも本人は、トヨタ寄りになりすぎないようにセーブしているつもりなのだ。今回の原稿では、公平性よりも、エモーションが伝わることを優先したい。それは退任ニュースゆえの話である。 表向き
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