【短期連載】「ウォーゲームってなんすか?」と聞かれたときに聞かせたい話。第二夜「戦争を机上に再現する思考」 ライター:長浜和也 ゲームについて語るときに,“重い”あるいは“軽い”という表現を使うことがある。もちろんパッケージの質量の話ではない。ここで言う“重い”“軽いは”,「ゲームシステムの複雑さ」を指しての言葉だ。曰く「このゲームは“軽い”ので,インスト不要で空いた時間に遊ぶのに丁度いい」とか,「それなりに“重い”ゲームなので,これを遊ぶなら1日がかりだな」とか。まさにボードゲーマーのあるあるとして,ウォーゲーマーならずとも日常的になんとなく使うことが多い言葉だろう。 デジタルにもアナログにもゲームの“重い”“軽い”は存在するが,ゲームの善し悪しとは本質的に関係がない。“重い”ゲームには重いだけの意味があるハズだし,“軽い”ゲームには軽いだけの意味があるのだ。ボードゲーマーの間では,この