【アクラ・ロイター時事】アフリカ西部ガーナの国会が、魔法を使ったと非難された人々を保護する法案を可決した。 アクフォアド大統領が署名して成立すれば、魔法使いであることを理由に虐待したり、村や町から追放したりすることは犯罪になる。 法案が通ったのは28日の国会。ガーナ中部サバンナ州の村で2020年7月、魔女と疑われた90歳の女性が住民たちから暴行を受け死亡する事件があり、国内外から非難を浴びて国会で審議が進んでいた。法案をまとめた議員は「これで犯罪者を起訴する法的枠組みが整う。被害者も安心して村に戻り、家族と会える」と語った。 魔法使いと非難し村から追い出す行為は、アフリカの農村で今も繰り返されている。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、高齢の女性や子供を中心に追放された人々が逃げ込む「キャンプ」がガーナ北部だけで5カ所存在し、約500人が暮らしている。