米誌「フォーリン・ポリシー」は11日、米政府が国連教育科学文化機関(ユネスコ)から来週にも脱退する方針だと伝えた。パレスチナ問題に対するユネスコの姿勢に抗議し、分担金を節約するためだという。ティラーソン国務長官が数週間前に決断したとしている。今後は、正式加盟ではなく、オブザーバーとして関与するという。 米国は2011年、ユネスコがパレスチナの正式加盟を承認したことに反発。年間8千万ドルの分担金の拠出を停止したままになっている。ユネスコにとって米国は予算分担金の22%を占める最大国で、脱退は大きな打撃となる。米国は1984年にも「政治的偏向」や「放漫な財務管理」を理由に脱退し、2003年に復帰している。(ワシントン=杉山正)