鼻血が出た時は、慌てて病院に行く前に、その場で適切に止血処置を行うことが大切だ。鼻血の原因と正しい対処法、受診が必要な場合の見極め方などについて国際医療福祉大学成田病院(千葉県成田市)救急科の志賀隆部長に聞いた。 ▽高血圧や薬の影響も 鼻血の多くは、鼻の入り口付近にあるキーゼルバッハ部位からの出血だ。血管が集中し、粘膜も極めて薄いため、鼻の穴に指を入れたとき毛細血管のわずかな引っかき傷でも出血しやすい。 また、高齢者や高血圧の持病がある人は、毛細血管がもろくなって特に出血しやすく、「血液を固まりにくくする抗凝固薬(ワーファリンなど)、抗血小板薬(アスピリンなど)が原因になることもあります」と志賀部長。空気の乾燥や鼻炎などでも鼻の粘膜が弱くなるため出血しやすくなる。 鼻血が出た時、首を後方に倒し、顔を天井に向けると出血が止まらないばかりか、喉から食道、胃へと鼻血が流れ込み、気持ち悪くなったり