『セレステ(CELESTE)』は歯ごたえのあるアクションゲームである。クリアまでに2000回以上も死ぬことになったが、その旅は単に「歯ごたえがある」旅ではなかった。それは「自らを救済する旅」であった。それは一体どういうことなのか。単なるアクションゲームがどうしてプレイヤー自らを救うことができるのか。それを少し書いてみたいと思う。 『セレステ』は横スクロールの2Dアクションで、"ジャンプ"と"ダッシュ"と"壁登り"という主に3つの操作で、針山や奈落を飛び越えながら進んでいく。非常にシンプルなゲームシステムだ。何度も死を味わう難易度だが、やり直しのためのリードタイムは短く、大きく進行を戻されることもない。本作のシステムは決して独創性があるものではなく、似たような作品としては『N++』や『スーパーミートボーイ』という作品が挙げられるだろう。しかしそれらの名作に勝るとも劣らない素晴らしいレベルデザ
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