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よみものに関するmotosoのブックマーク (1)

  • ■ - 青色3号

    彼は運動場の隅にひとり、立っていた。さいきん黒くかたくなり始めたすね毛は、脚の細さを、白さを、よけいに際だたせていた。目の前には鉄棒があり、ずっと後ろでは校舎の窓が夕日をはねかえらせていた。鉄棒を掴む、すべすべとした感触がてのひらをなぞる、冷たい鉄の棒はすぐにあたたまる、乾いた砂のにおいがする。両腕をこわばらせ、地面を蹴ると、橙色に染まった雲が反転する。首を後ろに振ると、頭のなかのどろどろとしたものが頭頂部へと駆けのぼる。 ……それだけだった。どうも僕には向いてないみたいだ。鉄棒を持つ手を逆手に持ち替えてもういちどためしてみるけれど、やはり思ったとおりにはいかない。頭のなかには、宇宙飛行士みたいに重力をはねっかえし逆上がりをする自分の姿が、こんなにはっきり浮かんでるっていうのに。 千佳ちゃんが逆上がりできるってのに、僕ができないだなんて、かっこわるいだろう?はずかしいだろう?あさっての体育

    ■ - 青色3号
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