フィナンシャルジャパン11月号の”定跡破り 名人戦争奪「仁義無き戦い」”を読んだ。 筆者は名人戦問題については、4月14日に「結局、アマ対プロ、女流対プロの公式戦が減るのではないか」と当欄で書いたが、朝日オープンについてはまだ実質的に進展がないのでそれ以上書くべきことはない。筆者自身は、名人戦問題で急遽出てきた「普及協力金」なるお金のなにがしかが将棋の海外普及のために使われるのかどうかが一番興味があるところで、第三者の当時者間の契約のもつれに対しては、すべてが決着するまでは何をコメントしても詮無いことだと思っている(とはいえ、インサイドストーリーを追うのは嫌いではない。それはそれで面白味のあることと思う)。 というわけで、上記対談の中から、田中寅彦日本将棋連盟常務理事、二宮清純氏(スポーツジャーナリスト)の将棋を世界に広めることに関連した発言を拾ってみる。 <田中常務理事発言> 名人戦とい